Vol.210 2026年3月号
TOPICS
AIの『やさしさ』と委ねる境界線
インターネットでの情報の取り方が変わってきたように感じます。
これまではキーワードを入力し、表示されるウェブサイトに、情報を「探しにいく」スタイル。まさに検索です。
でも最近は(いつの頃からか)、検索窓の右に「AIモード」というボタンが表示されるように。そのボタンを押下すればAIモードになり「文章で質問する」ことが容易になりました。
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試しに、AIモードで尋ねてみましょう。
──2026年3月開催のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で、なぜ日本はベネゼエラに負けたのですか──
AIによると、敗因は『「救援陣の不安定さ」と「中盤以降の打線の沈黙」、そして「要所での守備・走塁ミス」に集約され』るらしい。それぞれの敗因についてより詳しい記述も続きます。
じつはAIモードの真骨頂は、この後にあります。AIの方から、話に膨らみを持たせるような問いかけをしてくるのです。
ベネゼエラ戦の質問では、回答に続いて『今後の侍ジャパンの強化ポイントについて、さらに詳しく知りたい情報はありますか? 』といった具合です。それに再質問することにより、当初こちらが考えていなかったことにまで話が展開する可能性があります。
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AIは文章の校正も得意です。
どんな文章でもかまいません。コピーしてAIモードの質問窓に貼り付けます。そして最後に「誤字脱字や矛盾など文章におかしなところはありませんか」と尋ねます。すると『「ベネゼエラ」ではなく「ベネズエラ」が一般的です』と教えてくれます。
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AIモードを使って感じるのは、AIはやさしいということ。間違いの指摘についても、『一般的には○○です』や『□□といった表現のほうがスマートです』といった言い回しをします。
これは、AIが、人間がやさしいと感じる回答をするよう設計されていることが理由だといいます。
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自分のメンタルや人間関係、はては将来の方向性までAIに相談。こんな人も少なくないといいます。 前述のとおりAIはやさしい。相談する人に寄り添った回答をします。全否定はしません。そこに親しみやすさ(?)があるのかもしれません。
とはいえ、そのようなデリケートな問題を、AI頼りでいいのかといえば、それにはちょっと「?」マークがつきます。
──AIに委ねるのは、誤字脱字のチェックくらいがちょうどいい?
*タイトルはAIに考えてもらいました。いかがでしょうか?
(天衣無縫)
ヘタ字のコラム
君はマヨラーを見たか の巻
ある雑誌を眺めていたら、書評コーナーの『マヨネーズ解体新書』という本が目に留まりました。昨年(2025年)は国産マヨネーズ誕生100周年。それを記念しての出版のようです。
マヨラー(下記「国語辞典風」解説参照)という言葉は、ほとんどの方はご存じでしょう。誕生から100年を経て、マヨネーズは日本の食卓に欠かせないものになりました。
マヨ-ラー 〈名〉〈俗〉
一.極度のマヨネーズ好き。あらゆる食べ物にマヨネーズをかけて食べる習慣のある人を指す。
二.マヨネーズに「○○する人」の「-er」(player、teacherなどの「-er」)を組み合わせた造語。一見外来語。でもおそらく生粋の欧米人には通じない。
【用例】
いちごにマヨネーズとは気が利くね。さては君、ーかい?
【類語】
ケチャラー(ケチャップをこよなく愛す)、タベラー(食べるラー油をこよなく愛す)、アムラー(安室奈美恵をこよなく愛す)
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小学生の頃、家族がシーチキンにマヨネーズを混ぜているのを見て、なんて変な(もっといえば気持ちの悪い)食べ方なんだろうと思ったことがあります。
ン十年前は斬新だったかもしれないそれも、今では「ツナマヨ」と呼ばれ、まごうことなき定番です(異端が先端に変わるように、人だって時を経て変わる。今は気持ち悪いなどと思いません)。
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あるグルメ漫画にて。
主人公が、店頭のマヨネーズを見て「常温で放置しているにもかかわらず、腐らない。マヨネーズには強力な保存料が使われているからだ。体にいいはずがない」と指摘するシーンがありました。でもそれは誤解らしい。常温でも腐らないのは、酢や食塩の配合バランス、酸素を通さないボトル開発などの企業努力によるものだといいます。
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マヨネーズといえば、キユーピーが有名です。カメラならキヤノンか富士フイルムで、印鑑はシヤチハタが定番でしょうか。なにを唐突に、と思われるかもしれませんが、それらの社名には共通点があります。それは、読むときは小さな文字(「ュ」「ャ」「ィ」)も、表記はそうではない(大きい文字)というところ。理由も共通。見た目のバランスがいいから、なんだとか。
話題がマヨネーズだけに、少し話がしつこかったでしょうか。
(駿馬)
今月のことば
異端は 認められた瞬間に先端に変わる ──菅 裕明(東京大学教授)
今月のすうじ
101
2026年は国産マヨネーズ誕生101年。ピッカピカの一年生♪〜。CMのフレーズでおなじみの学年誌「小学一年生」も創刊101年。
100が一つのサイクルの終わりなら、続く「101」は新たな始まり。まさに次の段階(発展)への第一歩を象徴している。
編集後記
今年のスギ花粉の飛散もピークを越えたというニュースを見て、ホッとしています。今年は例年よりも、花粉症の症状がひどく、目も真っ赤っかで痒くなったので、とてもコンタクトをつけていられる状態ではありませんでした。でももう少しの辛抱なんですね。と思っていたら、今度はヒノキ花粉が飛んでくるようです。暖かくなる春は好きですが、この花粉は本当に厄介ですねー。
(T2)
* 掲載されている情報や制度は、各号の発行当時のものです*

