Vol.206 2025年11月号

TOPICS

おでんの出汁に迷って

急に寒くなりましたね。特に朝晩はグッと冷え込むようになりました。寒くなると、自然とおでんが恋しくなります。先日コンビニでおでんを購入したのですが、具材の中に見慣れないものがありました。それは「卵焼き」です。卵ではなく、卵焼き。娘が卵焼きが大好きで、ほぼ毎日食べているので、試しに買ってみることにしました。他には、定番の大根や白滝、餅巾着なども一緒に購入。するとこの卵焼き、想像以上に美味しかったのです。だしがしみ込んだふわふわのだし巻き卵のようで、これは我が家でもぜひ真似してみようと思いました。

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おでんは冬になると何度か作るのですが、ここ数年は“出汁迷子”で、好みの味にたどり着けずにいました。白だしやほんだしなど、さまざま試してみましたが、どこか味がぼんやりしてしまい、「コンビニのおでんってやっぱり美味しいよね。」と家族で話していたほどです。

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そんな中、昨年ネットで見つけたおでんのレシピに使われていたのが、意外な調味料「オイスターソース」です。おでんのだしに?と半信半疑で試してみ たところ、これが驚くほど美味しかったのです。
水2リットルに対し、オイスターソース大さじ2、ほんだし大さじ1、塩小さじ1ほどで煮てみると、味がピタッと決まりました。これはおすすめです。 関東に来て驚いたおでんの具といえば「ちくわぶ」です。最初は「ちくわ」の言い方が違うだけだと思っていたのですが、実際は太いうどんやすいとんのような食感なんですね。さらに、ウインナーを入れることもあると聞いてびっくりしました。試しに両方入れてみたら、意外にもとても美味しく、今では我が家の定番です。

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私の実家(広島)のおでんの変わり種といえば、手羽中とタコでしょうか。こちらのコンビニではあまり見かけませんが、地域によって出汁や具材が異なるのもおでんの面白さの一つですね。旅行先のコンビニで、その土地ならではのおでんを買って食べ比べてみるのも楽しそうです。

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寒い夜にあったかいおでんを食べると、体だけでなく心までぽかぽかになりますね。今年の冬も、我が家のおでん研究は続きそうです。おすすめの出汁や、具材、変わり種などあったら教えてください。

(T2)

ヘタ字のコラム

贈与と名義預金をめぐる物語 の巻

時の移ろいは早いもので、気がつけば11月。お正月はついこの間だったはずなのに・・・。
11月ともなれば、年末を見据えた動きがあちらこちらでみられるようになります。店頭には「年賀はがき販売中」の赤いのぼりが立ち、ふるさと納税のテレビCMが増える。 贈与もそのひとつです。贈与税は1月~12月の暦年単位で計算するため、年末にかけて本腰を入れて贈与を検討、実行する動きもすくなくないのです。

◇ ◇ ◇

そんな11月某日、とある男が息子名義の口座に110万円移しました。でも、その口座の通帳や印鑑、キャッシュカードは男(父)が手許においています。息子に委(ゆだ)ねていないし、そのお金のことも特に伝えていない。
父の意図するところは、もちろん贈与。将来の相続に備えて、生前贈与による相続税対策をしたつもりでいるわけです。父の内的独白を示せばつぎのようになります。「110万円までなら息子に贈与税はかからないし、息子名義なので自分の遺産にならない。この預金は相続税でも課税対象外だ!」

さて、ことは父の思惑どおりすすむでしょうか。ヒントはふたつです。

1.贈与には成立要件がある。「あげましょう」「もらいましょう」というあげる人ともらう人双方の意思の合致。これにより贈与は成立する。
2.税金の世界では、名義よりも実質が優先される

上の例に当てはめてみると──息子のもらいましょうという意思表示はありません。
また、口座を実際に支配・管理・運用しているのは父。つまり預金の実質的な持ち主は父。これでは、どう転んでも贈与したことにはなりません。となると将来の父の相続では、息子名義であってもその口座のお金は、相続税の課税対象になる!

このように、名義人と実質的な持ち主(真の持ち主)が異なる預金を「名義預金」といいます。税務署は、名義預金をちゃんと遺産に含めているか、目を光らせます。

名義人≠真の持ち主➡名義預金➡真の持ち主のもの *税務署が目を光らせている

◇ ◇ ◇

ではどうすれば、名義預金にならず、息子への贈与となるのでしょうか。
答えは簡単かつ単純。名義人と真の持ち主を一致させればいいわけです(贈与の事実を明確にしておけばいいわけです)。そのためにすべきはつぎの3つ。

1.贈与契約書を作成する(あげる人、もらう人それぞれ自署)。
2.お金は口座から口座への振込みとし、通帳に記録が残るようにする。
3.あげた人ではなく、名義人(もらった人)が口座を管理する。名義人が口座のお金を自由にする(もらったのだからあたりまえです。もらう人の普段使いの口座に振込めば、これは一挙に解決)。

(駿馬)

今月のことば

俄か寒(にわかさむ) 
おでん 
煮えつつ 
ゆるびけり
── 水原秋桜子

今月のすうじ

110万円

贈与税の1年間における非課税枠。これはあげる人単位ではなく、もらう人単位。したがって、もしふたりからそれぞれ110万円贈与があれば、合計220万円もらったことになる。当然非課税にはなりません。まれにあるカン違いなので、ご用心。

編集後記

一面トピックスにあるように、急に寒くなりました。以前もこの欄に書いたことがありますが、ここ数年来、四季がなくなりつつあるように感じます。 お付き合いのある社長が、このようすを見事な四文字で表していました。曰く、
『夏夏冬冬(かかとうとう)』もちろん『春夏秋冬』のもじり。まさにそのとおり。 語呂がいいので、つい口にしたくなりそうです。        

(T0)

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