Vol.204 2025年9月号
TOPICS
残暑と秋の気配
子どもの夏休みが終わり、ようやくホッと一息つけるようになりました。振り返ってみると、今年の夏は広島の実家に帰ったり、色々なプールに行ったりと、昨年よりはアクティブに過ごしていたと思います。それにしても、今年も本当に暑かったですね。数年前までは夏でも公園で遊べていたのに、今はもう外遊びは難しくなってしまい、子どもの運動不足が少し心配になります。
9月に入っても日中は気温は高いままで、学校が始まっても大きな水筒や保冷剤が欠かせません。昔は実家ではお盆を過ぎると、夜は窓を開ければ涼しい風が入ってきて、エアコンなしで過ごせましたが、今年は特に過去一番暑い夏とも言われていて、なかなか秋らしさを感じられませんね。日中の日差しも強く、まだまだ日傘が手放せません。
ただ、スーパーに行くと季節の移ろいを感じられます。ぶどうや梨、さんまや、栗ご飯の素などが並んでいて、秋の食材を見るとついテンションが上がります。先日、さっそく栗ご飯を炊いてみたのですが、家族には不評でだいぶ残ってしまいました。2日以内には食べ切ろうとしたのですが、思っていたよりも早く腐ってしまっていました。寝起きでぼんやりしていたせいか、食べた際に気付くことができず、「なんかねばねばしていておかしいなぁ?栗ご飯ってこんな感じだったかなぁ?」と不思議に思いながらも食べ続けてしまいました。そして、「…あ、これ腐っているんだ。」と気付いたときには既にお茶碗の8割ほど食べ終えてしまっていました。
調べてみると、栗ご飯は痛みやすく、冷蔵保存が必須なんですね。ラップにつつんだまま、うっかり常温で一日置いていたせいでダメになってしまったようです。元々私はお腹が弱いので、その日は仕事中も「いつお腹が痛くなるか」とヒヤヒヤしていました。念のため事務所には「今朝、腐った栗ご飯を食べてしまったので、お腹が痛くなったら、帰るかもしれません。」と事前に伝えておきました。幸い、その日も翌日も何事もなく過ごせたので一安心でしたが。
昨年は心地よい秋が短かったように感じましたが、今年はどうでしょうね。秋の雲は夏と違って、上空の高いところにできるので、空が高く見えるそうです。青く澄んだ秋の空を見るのが好きなのですが、まだまだ先になりそうです。
(T2)
ヘタ字のコラム
迷惑メール文学(国税局編) の巻
件名: 【重要】税金未納に関する重要なお知らせ(*1)
国税局からのお知らせ
尊敬なる納税者様(*2)、
いつも国税局へのご支援とご協力、誠にありがとうございます。(*2)
最新の税制改革(*3)に基づき、国税局は国税払い戻し金(*4)の電子発行サービスを開始しましたことをお知らせいたします。
個人の税金情報(*4)を迅速に更新し、税務サービス(*4)をより便利にご利用いただくため、全ての納税者に個人e-Taxアカウントの登録をお願いしております。
登録手順: (1、3省略)
2.本案内メールの有効期限は令和8年31月(*5)までとなっておりますので、期限内に登録をお願いいたします。
発行元:国税庁(*6)
上記は先日私のアドレスに届いたメールです。ひとめでそれとわかる迷惑メール(詐欺メール、インチキメールの類)。でもよく読むと(?)おもしろい。『迷惑メール文学』と命名したくなるような。ツッコミどころが満載です。
□ □ □
(*1)税金未納に関する重要なお知らせにもかかわらず、本文に税金の未納に関する記述は一切なし。お読みになればわかるとおり、内容は還付金の案内です。
(*2)さすがに行政機関はこのような言い回しはしませんよね。その前に──そもそも「尊敬なる」とは? あまり耳にしません。「敬愛なる」の間違いでしょうか。
(*3)「税制改革」に似た言葉に「税制改正」があります。税制改正は毎年度の具体的な制度変更のこと。とりまとめは与党税制調査会です。このメールの内容は、具体的な制度変更によるものですので税制改正がふさわしい。一方「税制改革」は、中長期的な視点から、あるべき税制の全体像を示すものとして使われることが多い(政府税制調査会の答申が代表的)。内容は抽象的であり、あまり具体的でありません。
(*4)「国税払い戻し金」→「国税還付金」、「税務サービス」→しいていえば「税務行政」。「税金情報」というのも行政機関らしくない。単に「個人情報」でしょうか。
(*5)なんと、令和8年31月! このメールの受信日が8月22日であることを考えれば、正解は8月31日?
(*6)国税局からのお知らせにもかかわらず、発行元が国税庁とはこれいかに。 国税庁は、税務行政の企画・立案をする役所で、下部組織である国税局、税務署を指導監督する立場にあります。国税庁が私たちに接触することはありません(もちろん、国税局、税務署も “メールで” 私たちに接触することはありません)。
迷惑メールには注意したいものです。
(駿馬)
今月のことば
今月のすうじ
500年後
全員が佐藤さん⁉
日本で一番多い名字は「佐藤」。今のまま人口減少や夫婦同姓が続けば、少ない名字は順次その姿を消す。その結果、500年後には日本人全員が佐藤さんになる可能性があるという。
500年という時間がどのくらいかというと、500年前は戦国時代、織田信長が生まれたのがほぼその頃です(生きていれば今年491歳)。
編集後記
多くの迷惑メールは、一種独特でどこか不自然。それは日本語を母国語としない人が書いた(あるいはAIが生成した)であろうことを想像させます。文章に違和感をおぼえたら疑いの眼差しを。
とはいえ、キチンとした日本語の迷惑メールも当然あるし、文章があやしげな由緒正しきメールもある。いずれにせよ、なにかことを起こす前にだれかに相談するのが一番です。
(T0)
* 掲載されている情報や制度は、各号の発行当時のものです*