Vol.201 2025年6月号
TOPICS
おまとめ<所得税>扶養控除 ■2025年版■
子どもについて、親が受けられる扶養控除のフローチャートです。扶養控除は、2025年度の改正で以前にも増して複雑になりました。ぜひ制度の理解にお役立てください。

*1 12/31現在19歳以上23歳未満 (注)大学生 “世代” であり、大学生でなくてもかまいません。
*2 12/31現在16歳未満
*3 親の負担が多い時期との想定から、控除額+15万円
*4

(駿馬)
ヘタ字のコラム
社会人類学的謝罪論序説 の巻
メジャーリーグの野球を見ていると、デッドボールを当てたピッチャーはあまり謝りません。それどころか、そんなところに立っているお前(つまりバッター)が悪い。そんな雰囲気さえ醸し出します。お前がバッターボックスにいなければ当てることもなかった。こっちのせいじゃない、と。少しオーバーかもしれませんね。でも、欧米人は謝らないとはよく聞くところです。
ついうっかり皿を割ってしまった。アラブ人のお父さんなら言うでしょう。曰く。「この皿は、今日割れる運命にあったのだ」(*)。哲学的です。なんとなくカッコいい・・・カッコいいけれど、謝っていません。
(*)この物言いは有名ですよね。でも本当にそんなこと言うんでしょうか。民族ジョークの香りがしますし。まあそれはともかく、アラブ人が直ちに謝ることはないのは本当のようです。
では、日本人はといえば───日本は “すみませんの国”。まず「すみません」が口をつきます。なにはさておき謝るわけです。
デッドボールを当てた日本のピッチャーは帽子をとって頭を下げ、お皿を割った日本のお父さんは平身低頭です。間違っても「この皿は、今日~~」なんて言いません(言えません)。ちょっとしたことでも、すぐに「すみません」。それが習慣になっている民族は世界では少数派だといいます。
◆ ◆ ◆
さて、次はちょっとした「すみません」より重たい謝罪の話。
テレビなどで、不祥事を起こした企業のえらい人がズラーと並んで謝罪している場面を目にすることがあります。
その裏では謝罪コンサルタント(?)というべき人から、下げる頭の角度は言うに及ばず、スーツの色、ネクタイの柄に至るまで微に入り細に穿(うが)ち指導が入っているらしい。それはきっと、準備が行き届いた良い謝罪なのでしょう。
謝るほうにしてみれば、謝罪によって一件落着にしたい。こんな思惑もあるはず。だから力が入る。でも、謝罪は、幕引きのためにするものではないといいます。謝られるほう(被害者)に対して責任を果たしていくための “始まり” としてされるのが、正しい謝罪。大切なのは「明日に向けた謝罪」──すなわち謝罪の後になにをするか──であって、決して「準備が行き届いた良い謝罪」ではないんですね。
生きていくうえで、ミスは絶対に避けられるものではありません。そのときには、やはり謝罪ということになります。明日に向けた謝罪、これこそが、結果として相手との関係修復や赦しにもつながっていくにちがいありません。
*後段の記事の内容については、日本政策金融公庫発行「調査月報2025年6月号」巻頭エッセー『「明日に向けた謝罪」とは』を参考にさせていただきました。
(駿馬)
今月のことば
また、監督をやりたいかって? もう年だから。やるなら選手がいいね。
「対談集『阿川佐和子のこの人に会いたい 8』( 文春文庫)より長嶋茂雄さんの言葉
今月のすうじ
78.9%
「働けるうちは経営を続けたい社長」の割合(*)。およそ8割とは、生涯現役が日本の社長の多数派。続ける理由では、生計のため以外に健康維持や生きがいを挙げる社長も。
(*)日本政策金融公庫調べ。調査対象は10年以上経営実績がある60歳以上の社長約6,300人。
編集後記
娘の小学校の運動会が無事に終わりました。去年は、運動会直前は緊張していて、当日も不安そうな顔をしていましたが、今年は楽しそうな娘の笑顔をたくさん見れたので、一安心でした。 2部制で、出る種目も3つしかないので、運動会は午前中には終わります。娘はお弁当が必要な運動会を知らないのですが、親としては、場所とりやお弁当の準備が必要ないので、これはこれで良いかもしれないですね。
(T2)
* 掲載されている情報や制度は、各号の発行当時のものです*