Vol.190 2024年7月号

TOPICS

キャッシュレス時代における現金の重要性

7/3に新紙幣が20年ぶりに発行されました。新一万円札の顔、渋沢栄一ゆかりの地の銀行では行列ができるなど、大熱狂だったようですね。中にはプレミア紙幣を求めて、朝から並んだ人もいるようです

日本ではまだ、キャッシュレス決済率は40%程度ですが、この先もキャッシュレス決済がどんどん進んでいくとすれば、もしかしたらこれが最後の新紙幣発行となる可能性もあると思っています。今回お金を刷新する、1番の目的は偽造対策の強化とユニバーサルデザインの導入です。確かに漢数字よりも数字が大きくなってて、見えやすくなったと思います。言われるまで気がつかなかったのですが、よく見ると10,000円の1と1,000円の1のフォントも違うのですね。

私は本来は現金主義なのですが、ついつい便利さゆえに、最近ではキャッシュレス決済が多くなってきました。コンビニや薬局などではPayPay、大きな買い物をする時はクレジットカード、電車や自動販売機はSuica、などと、なんとなく自分でキャッシュレス決済を使い分けおり、現金を使う機会は本当に減ってしまいました。

ただ先日の出来事なのですが、近所のスーパーにすっぴんメガネでスマホを持って、ちょっと買い物に行き、お会計時にPayPayを開こうとしたのですが、すっぴんメガネだったために顔認証されず、PayPayのパスワードもわからなくて、開くことができずとても焦った場面がありました。幸い、スマホケースにいつの日か折り畳んで入れておいた1,000円があったので、なんとかなったものの、こういうこともあるので、現金もある程度は持ち歩いておかないとなと思いました。

韓国ではキャッシュレス決済率は95%を超えているようですが、いまだに日本では、現金は、結婚式のご祝儀などのお祝いとしてや、キャッシュレス決済が難しい年代の方にとって、まだまだ根強い需要があります。また、停電時や決済システムのトラブル時に備えて、普段から財布に現金はある程度入れておくという備えは必要だと思います。

日本では、「現金は使えません。キャッシュレス決済のみです」というお店はないと思います(私の知る限り)。地方ではまだまだ現金のみのお店もたくさんあるようですが、今後、日本でもキャッシュレス決済がどんどん進んだとしても、現金払いという選択肢がなくなってほしくないと思っています。個々人の好みで、色々な支払い方法を自由に選択できて、現金とキャッシュレス決済がうまく共存できるといいですね。

(T2)

ヘタ字のコラム

「ふるさと納税」それぞれの立場から 巻

ふるさと納税が過渡期を迎えています。ネット通販大手Amazonの仲介サイト参入の噂がある一方、総務省からは、ショッピングサイトを通じたふるさと納税へのポイント付与禁止の告示が出されました。
ふるさと納税には、立場によってさまざまな意見があるようです。
たとえば───

税金の流出が多い大都市圏の市長

わが市からは、ふるさと納税で年間〇〇億円の税金が流出している。「官製カタログ販売」化している今の制度は、どう考えてもおかしい。お住まいの市で、次のような施策がなされたら、あなたは支持するだろうか。「市の予算で年間○億円、当市とは関係ない地方の名産品を購入する。その分予算にしわ寄せがくるので行政サービスは低下するが、市民には納税額に応じてさきほどの名産品を配るので、目をつぶっていただきたい。納税額が少ない市民には配ることができないことも、併せて了承されたし」支持する人がいるとは思えない。
今のふるさと納税は、これに等しい。

受け入れが多いの地方の市長

わが市は、ふるさと納税の受け入れで全国有数だ。増えた税収(寄付)は有効に使っている。保育料の無料化などの施策が可能になり、若い人の移住が増えた。できなかったことが、ふるさと納税によってできるようになったのだ。もちろん、返礼品は地元から調達している。それにより地元産業が活性化する。後継者不在問題が解決したとの声も聞く。市の職員も積極的に意見を出すようになってきた。ふるさと納税は、地方にとって一石何鳥にもなる。地方の活性化は、日本の重大な課題ではないか。「消滅可能性自治体」が全体の4割もあるのは、やはり異常だ。
今後も決められたルールの中で、知恵を出していく。

制度設計担当者

日本では、学生時代を生まれ故郷の地方で過ごし、その後大都市で働き始める人が多い。お金をかけて育てたのに、果実(税収)は大都市のもの。地方にとってはまさに「トンビに油揚げをさらわれる」わけだ。
それを解消するための制度が、ふるさと納税だ。自分を一人前にしてくれた地方に納税(寄付)で恩返し。
すばらしいじゃないか。地方が潤うのはもちろん、欧米に比べて乏しい寄付文化の醸成にも役に立つ。
いろいろあるが、大都市と地方は仲良くしてほしい。

ふるさと納税仲介サイト大手R社

ポイント付与禁止反対!

(駿馬)

今月のことば

「成り行きに任せる勇気」という言葉が好きです

── 大田 弘子(元経済財政担当大臣)

今月のすうじ

8.8兆円

米テスラ社の株主総会で承認されたイーロン・マスク最高経営責任者の報酬額。テスラ社は、8.8兆円も支払えるのか? いや、じつはマスク氏が同社から給与を受け取ることは、ない。彼の報酬は、ストックオプションという制度による。実際に彼が報酬を得るのは “株式市場” からなのだ。

編集後記

梅雨はあけていないけれど、連日猛暑ですね。子供のころ1学期のプールの授業は、気温や水温が低いから中止、もよくありました。ところが最近は「暑すぎて中止」になっているのだそうです。ガッカリしてしまう子も多そうですが、プールサイドも水面上空も屋根が無い場合、熱中症リスクは高いのかも……。近所のスイミングスクールを借りるところもあるそうです。屋内設備が整っていない場合、中止するしかないのかもしれませんが、日本は海に囲まれ、夏休みのレジャーで川も定番。夏休みの前に水に慣れ、学ぶことは大切だよなあと思います。

(T1)

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