Vol.185 2024年2月号

TOPICS

冷え対策に室温計を

ニュースで「日本の家は寒すぎる」という話をしていました。WHO(世界保健機関)は、健康リスクを防ぐために、冬の室温を18度以上に保つことを強く勧告しているそうです。
ところが、大学の研究チームの調査によれば、日本はほとんどの県でこの基準を下回っているとのこと。また、比較的温暖な地域のほうが、油断しているという結果でした。

寒さを感じなくても、油断禁物

想定される健康リスクとは、低体温症、脳卒中、心臓病、ぜんそく、睡眠不足、新陳代謝の衰え、等です。 低体温症というと、雪山など特殊な環境で起こるイメージですが、屋内で発症しているケースが7割だそうです。
熱中症より低体温症の死亡者数のほうが多い年もあるのです。

寒さを感じていなくても、血管や血流に悪影響が出ることもあるとか。
「冷えは万病の元」といわれるときはたいてい中から温めましょう、という話ですが、外からも対策しないといけないというわけですね。

暑くなく寒くない家は難しい

実家のある中部地方では、従来、夏に焦点を当てた家づくりをしてきました。夏の気温と湿度が高いため、窓を大きく取り風通しを良くして、夏を乗り切ります。
わたしの実家も暖房効率は悪いですが、夏は案外耐えられます。最近の家みたいに高性能な壁や構造ではないので、空気を温めるのは難しく、全体的に寒いです。

海外の家を検索してみたら、人類の英知がいろいろと出てきて面白かったのですが、暑いだけ、寒いだけ、ならなんとかなりそうでも、両方となると難しそうだなというところでした。

例えば、暑さ対策にと内装に石を使うインドの家は、冬は冷えすぎる、とのこと。
野外博物館で何度も見た、小さい窓で壁を分厚くして漆喰で塗り固めるイタリアの家は、「夏は涼しく冬は暖かい」という説明が印象的です。しかし降水量が少ない地域のもので、日本の湿度には合わなさそう。

我慢せずに何かしましょう

最近の家は高気密高断熱で、従来よりも効率よく暖めたり冷やしたりできます。しかし、ノーアクションでは推奨される室温にはなりません。前述のイタリアの家が「冬暖かい」というのも、暖炉の熱を逃がさないという意味です。
まず火をつける必要がある。

最近の家でない実家の母は「寝るとき寒いんだ」とぼやきます。でも対策はイマイチ。この我慢の姿勢がよくない。
厚手のカーテンをつけ、窓に対策を施し、ケチらず暖房器具を稼働させねば、健康に影響が出て、電気代以上の出費になるのではないかと思うところです。

(それにしても、地球環境のためにエアコンを控えめにというのが少し前のトレンドだったのに、最近は健康のためにしっかり使えというわけで、ややこしいですね。)

感覚でなく計測で

耐えられるかどうかではなく、設定温度でもなく、適切な室温になっているかどうか、を気にしていくことが大切。

ところで「室温18度」ってどれくらい?という疑問が。
そういえばそもそも、室温を測ったことが無かったので、温度計の調達から考えようと思います。

(T1)

ヘタ字のコラム

2024年7月3日紙幣一新 の巻

今年7月、紙幣が一新されます。
ごぞんじのとおり、新1万円札の “顔” は渋沢栄一。同じく5千円札は津田梅子で、千円札は北里柴三郎です。

新紙幣発行は、令和になる直前の2019年(平成31年)4月に公表されました。 冒頭の川柳は、その当時のもの。国が盛んにキャッシュレス決済を言い出したのも、その頃だったんですね。5年後なんてずいぶん先のことだと思ったけれど、今となればあっという間です。

新紙幣をめぐっては、こんな動きがあるといいます。
「たんす預金」の減少です。この現象は、前回2004年の新紙幣発行(千円札が夏目漱石→野口英世、五千円が新渡戸稲造→樋口一葉、1万円は変わらず福沢諭吉)のときもあったんだとか。
まるで、どうせ新しくなるんだから、今のうちに古い紙幣は使ってしまえと言わんばかり(注)。なにかが新しくなるとき、人間には古いものを処分(?)しようという心理が働くんですかね。

加えて、今回は、最近の物価高も影響しているといいます。賃金の伸びが物価上昇に追いつかず、仕方なく、たんす預金を取り崩すという構図です。
そんなこんなで、たんす預金はマイナス約1兆円。

紙幣は1984年、2004年、今回の2024年と近ごろは20年ごとに新しくなっています。
この間隔だと、つぎは2044年。世の中どうなっているんでしょうか。

■1984年→2004年→2024年→2044年
<日経平均株価>
 11,543円→11,488円→36,286円→??円
<¥/$レート>
 252円→102円→150円→147円→??円
<消費税率>
 0%(なし)→5%→10%→??%

(注)新紙幣が出ても、旧紙幣は使えます(←あたりまえ)。でも、一部に使えなくなるとの誤解もあるらしい。そこにつけこんでの悪だくみにご用心。

*冒頭の川柳の作者は私。当時、業界の広報誌で川柳コンテストがあり、編集委員をしていた関係で応募したものです。なんと「優秀賞」を受賞しました(自分が投じた一票が功を奏した面が多分にあり)。

(駿馬)

今月のことば

すぐ役立つことは、すぐに役立たなくなる

── 橋本武(灘高校で「伝説の」と形容された国語教師)

今月のすうじ

59.4兆円

国全体のたんす預金の額。国民ひとりあたりだと48万円也。もちろん各戸訪問しての聞き取り調査などできるわけなし。よって、あくまで紙幣発行枚数の増減率にもとづく「推計額」です。

編集後記

先日町田にも雪が積もりましたね。雪が降ると寒いし、積もると自転車に乗れなくなるので、色々面倒臭いなぁと私は思っていましたが、娘は雪が降ることをとても楽しみにしていました。雪が積もった日、幼稚園は休園になり、朝早くから「ママ、外で雪遊びしよう!」とハイテンションな娘。渋々ついていき、娘の雪遊びを3時間程見守りました。途中で、足元の感覚がなくなる程冷え切ってしまいましたが、娘が雪で楽しそうに遊んでいる姿を見ると、そういえば私も子供の頃は雪が好きだったなぁと思い出し、子供にとって雪は特別で非日常的なものだということを感じながら、なんとか3時間耐え抜くことができました。スノーブーツ、来年用に一足用意しておこうかな。

(T2)

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