Vol.155 2021年8月号
目次
* 【アーカイブ記事】掲載されている情報や制度は、各号の発行当時のものです*
TOPICS
水害のおはなし
夏は災害シーズン
最近、中国での大水害や熱海市で大雨による土石流など、痛ましい災害が起きたばかりです。自然は雄大で優しい時もあれば、時として人間が太刀打ち出来ないほど恐ろしい存在でもあります。今回は、私の体験も含めて水害のお話をさせて頂きます。
1時間に100ミリの雨とは
お天気ニュースで耳にするこの単位。数字の大小で日々何となく判断しがちですが、その意味について考えたことはございますか?ミリとは㎜のことで、100ミリならば「1時間に100㎜=10㎝の高さ分、その地に溜ります」ということです。
1982年7月23日長崎水害を経験して
1時間に187㎜の雨量、死者は299人に上る災害でした。当時10歳の私は母親と一緒に早めに寝ており、水の気配で飛び起きました。長屋の家は、あっという間に大人の腰の高さまで水かさが増し、近くの5階建ビルに水に浸かりながら体一つで逃げました。近所の男性が「大事なものがあれば取ってきますよ!」と言って下さり、母は「主人の位牌を…」とお願いしました。どこを歩いても異臭と、泥水を吸ったありとあらゆる物が現実を物語っていました。しばらく避難生活が続きましたが、炊出しのおにぎりがとても有難く美味しかったことを覚えています。
失いたくないものは何ですか?
この体験から、いざという時には人は助け合うのだということ、現実を受け入れ前進する人の強さを学びました。今は災害予測など発達し、携帯でも教えてくれるので心強いですね。今一度防災マップの見直しや、会社やご家庭で自分が絶対守りたいものは何なのかを想像することも大事なことだと考えます。
(堀川)
ヘタ字のコラム
税務調査もリモートの時代へ の巻
「訪問すれど、対面せず」これが税務調査でのリモート
現下の社会情勢での大きなテーマは〝人と接しないこと〟
というわけで、税務調査でも、一部で「リモート調査」なるものが行われています。
こう聞くと、会社と役所がリモートでつながるのかと思いきや、さにあらず。
役所の人が調査先の会社へ出向きます。
でも、直接顔を合わせない。役所が会社のひと部屋を借り、そこと担当者のいる部屋とをつなげてやりとりするということらしい。
「訪問すれども、対面せず」というわけです。
〝準〟リモートといったところでしょうか。
* * *
〝準〟であろうと〝正〟であろうと対面ではないのは同じこと。
意思疎通が図りにくかったり、資料説明がまどろっこしいことも、当然あります。
お互い、やりづらそうなのは想像がつきますよね。
とはいうものの、今後しばらくはもちろんのこと、もしかしたら、コロナ禍が収束したあともリモート調査はつづく?(*)。
(*)リモート調査はつづく?
将来的には、会社と役所を直接つなぐリモート調査も検討されているといいます。
ただし、リモート調査の相手先になるのは、国税局が調査をする大企業だけです。税務署が調査する私たち中小企業には、リモート調査が行われることは、予定も含めて、ありません。
(駿馬)
今月のことば
泣こかい 飛ぼかい
泣こよか ひっ飛べ
── 薩摩人の考え方の原点だという言葉(知人から聞きました)
今月のすうじ
78.1 点
幸福度ランキング1位、沖縄県民の幸福度。「あなたは幸せですか」この設問に5段階で回答してもらった結果による(ずいぶんと大雑把な気もしますが)。傾向は西高東低。上位に
は九州の各県が並びます。東京都はと探してみると、なんと下から2番目(65.0点)。ち
なみに最下位は、神奈川県(64.6点)です。
編集後記
いろいろあった東京オリンピックが終わりました。いろいろな人が、いろいろな思いで見つめた(見つめなかった)オリンピック。いろいろありすぎて、良くも悪くも歴史に残る大会
だったのはたしかでしょう。実は、当事務所で申告をお手伝いしている方の身内が出場しま
した。だれかは内緒。結果も秘密です。
(高橋)