Vol.146 2020年11月号
目次
* 【アーカイブ記事】掲載されている情報や制度は、各号の発行当時のものです*
TOPICS
「無限くら寿司」には税金がかかる?
Go To イートキャンペーンでは、1,000円以上の利用で1,000Pが付与され、獲得したポイントは次回会計時に丸々使うことができます。
そのため、初回1,000円の飲食で1,000Pを獲得し、次からは毎回ポイントで支払い、またポイントを獲得することも可能です。
この仕組みは「無添くら寿司」にちなんで「無限くら寿司」などと呼ばれて話題になりました。
制度を最大限に利用すると…
良し悪しは別として、この仕組みを使えば初回の1,000円負担のみで毎日外食をすることも理屈としては可能です。
それを例えば5人家族で1か月毎日やると、本来15万円かかるところが5,000円の負担で済んでしまうことになります。
Go To の利益は「一時所得」
Go To イートやGo To トラベルで補助を受けた利益は「一時所得」として所得税の課税対象になります。
一時所得というのは、働いて得たのではない臨時・偶発的な利益のことで、ほかに懸賞や生命保険の満期保険金などが該当します。
ふるさと納税の返戻品(寄付金の3割相当)も、一時所得です。
通常利用の範囲であれば心配無用
ここまで読んで心配になった方、ご安心を。
一時所得には50万円の特別控除があるので、Go To キャンペーンやふるさと納税で得た利益が年間50万円を超えない限りは申告する必要はありません。
コロナ禍で苦しむ旅行・飲食業界のためにも、適度に利用をして経済を回していきたいですね。
(山本)
ヘタ字のコラム
税務調査には“間接的な”強制力がある の巻
何年かごとに税務署がやって来る
会社を経営していると、何年かごとに税務署がやって来ます。そう、税務調査です。
税務署は、あなたの会社に脱税の疑いこれあり、ということがなくても、ある程度定期的にやって来るでしょう(間隔はさまざまですが)。
ただし、その調査は任意調査。強制力はありません。
ということは、会社がシャッターを閉め、ドアにカギをかけて立てこもれば・・・税務署は手も足も出ないはず。なぜなら、無理やりシャッターをこじ開けたり、カギを壊して中に入るなんて、強制力のない税務署にはできませんからね。
税務署の調査には “間接的な” 強制力がある
AかBか立てこもりは、もちろん冗談。でも、いやなら税務調査は拒否できるんでしょうか?
任意なんだから、いやならいやだとはっきり言えばいいのかな?
じつは、会社には、税務署の質問(*)に答え、検査を受ける義務があるんですね。さらに、その義務には、“間接的な” 強制力がある。
“間接的な強制力” とは、任意とはいえ、実際には拒否できない背景があるということ。
いったいどういうことでしょう?
そのココロは────
罰則は、1年以下の懲役または50万円以下の罰金。
罰則がある以上、だんまりを決め込んだり、ウソついたり、検査を避けるわけにはいきません。これが“間接的な” 強制力の正体です。
結局のところ、税務署の調査は、任意ながら実際には避けて通るわけにはいかないのです。
(*)法律に決められた、質問検査権に基づく質問に限ります。
(駿馬)
今月のことば
(コロナ禍の)このような時だからこそ、ぜひ本を読んでほしいと思います。本は楽しさや学びをくれるだけでなく、想像する力をつけてくれたり、不安な気持ちに寄り添い、困難に立ち向かう勇気をくれたりもします。
── 大木哲(大和市長)
今月のすうじ
2万4325円
11月6日につけた日経平均株価の終値。バブル崩壊後、29年ぶりの最高値です。日経平均株価の過去最高を覚えていますか。1989年(平成元年)大納会の日の3万8,915円がそれ。来年は4万円台突破だと浮かれていたけれど、その後は皆さんご存知のとおり。一方、最安値は、2009年(平成21年)の7,054円。遠因はその半年前のリーマンショックです。
編集後記
娘が成人式を迎えます。コロナ禍で成人式自体が行われるかどうかはっきりしないためか本人達の考え方が大分変わってきています。少しでも良い着物でというのは昔の話。今はいかにオシャレな写真をSNSにあげられるかが重要なようで前撮りが過熱してきているんです。娘もロケーション(屋外)撮影をしたいと言ってきたので娘の夢をかなえるべく写真家探しに苦戦しています。
(田中)