Vol.120 サッカーJ2リーグ首位の町田ゼルビア
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サッカーJ2リーグ首位の町田ゼルビア
町田市が本拠地の町田ゼルビアがJ2リーグの首位に立っています。しかし、本拠地のスタジアムが上位J1リーグの基準を満たしておらず昇格できないことはご存知の方もいらっしゃると思います。スタジアムの他にも債務超過でないことなどの条件がありますが、町田ゼルビアはクリアできるでしょうか。
Jリーグクラブの経営状態
2017年度のクラブ決算一覧が発表されています。当期利益は平均が、J1⇒J2⇒J3リーグの順となり、J3リーグでは赤字となっています。高利益だったクラブは、J2リーグに降格となっていた名古屋で広告料収入が多いのに人件費が抑えられていたようです。一方J1リーグの鹿島や神戸は収入が多いにもかかわらず赤字となっています。鹿島はその他運営費や物販品の費用がかさんでいること、神戸は人件費をかけています。イニエスタ選手の分でしょうか。
町田ゼルビアは
入場料収入が少ない中、人件費をかなり抑えて24百万円の利益を出しています。その中でもJ2リーグで首位に立てたのは選手と監督の良い関係。そしてJリーグでも稀な市や市民の全面協力という形にこたえてくれたのでしょう。また、町田ゼルビアの営業統括本部長をされている方は公認会計士とのこと。経営面も安心ですね。
サッカークラブを経営するとしたら
利益が出ていればJ2やJ3リーグのままで良いのでしょうか。名古屋がJ2でも経営が安定しているのは以前J1であったから。神戸のように良い選手を確保してJ1を維持するのも無駄ではないように感じます。
(田中)
ヘタ字のコラム
仮想の価格に対して現金で税金を支払う、の巻
最近、さまざまな場面で事業承継が語られるようになってきました。
事業承継とは経営のバトンタッチ。事業承継の場面で、大きなウェイトを占めるのが株の引き継ぎです。その方法は、3つ。生きてるうちにあげるか(贈与)、死んでから誰かに引き継がせるか(相続)、売るか(譲渡)。どの方法にしても、その価格(=株価)が問題になります。
上場株ならいいですよね。新聞に株価が載っていますから。でも、あなたの会社は非上場です。新聞に載っていない。なので自ら計算しなければなりません。それが、株の評価です。
株の評価方法にはふたつあります。
ひとつは、「類似業種比準方式」なる方法。あなたの会社の利益や内部留保の額を考慮して、同業種の上場株の価格と連動させる形で決まります。上場株の価格と連動するので、世間で「株が上がった」といわれる局面では上がります。
もうひとつは、「純資産価額方式」といわれるものです。
あなたの会社が持っている資産をすべて現金化。そのうえで、返済すべき借入金などをすべてその現金で支払う。そうした後に、残るであろう現金を評価額とする方法です。
このふたつの方法のうち、どちらで評価するのかは、あなたの会社の規模によります。大きい会社は「類似業種比準方式」。小さな会社は「純資産方式」で。中くらいの会社は、両者の折衷方式によります。
株の評価方法はわかりました。でも───、あなたがどんなに一生懸命株価を計算したところで、道行く誰かがあなたの会社の株を買ってくれることはありませんよね。上場していませんから。とすると、その株価はじつはバーチャルなもの。現実には売れない、仮想の価格といえます。
ところが、その仮想の株価に対して税金がかかり、税金はキャッシュで納付しなければならない。この現実はかなりきつい。
その〝きつさ〟が中小企業の事業承継をさまたげる一因になっている。ということで、税制に特例措置ができました。くわしくは別紙「不定期折り込み022」で。
(駿馬)
今月のことば
隠さずストレートに、誠意をもって話すと人は無理難題に耳を傾けてくれる
渕田敬三(サッカーJ1浦和レッズ社長)
今月のすうじ
74.7% 。
2018年度「国民生活に関する世論調査」による、現在の生活に〝満足〟〝まあ満足〟している人の割合。前年比0.8ポイント増で過去最高だそうです。日本人の4人に3人が現状に満足しているわけですね。さて、あなたは3人のうちに入っていますか? それとも・・・
編集後記
夏のはじめに、カブト虫を拾いました。
捕まえたというより文字通り転がっているのを拾ったのですが、虫を飼うなど数十年ぶりのことで、大五郎と名前を付けたりして、昔を思い出しながら思った以上に楽しんで世話をしました。
うまくやれば年を越せるという話も聞きましたが、残念ながら猛暑とともに夏の終わりにお別れとなりました。
(山本)