Vol.111 いつの間にか容量が減っている問題
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いつの間にか容量が減っている問題
インフルエンザで寝込んでいた時、開けたばかりのティッシュを手に取ると違和感がありました。なんだかボリュームが足りないのです。そのティッシュは200組(400枚)入りの大手製紙会社のもので、いわゆる激安の特売品ではありません。
家にあったほかのパッケージのものと比べてみると、同じ枚数でも箱も中身もひとまわり小さいものでした。
あれも、これも、目につき出したら止まらない
たとえばバターは、原料不足で品薄になった時期にひと回り小さいもの(200g⇒150g)が出回り始めました。最近では明治の「おいしい牛乳」が内容量が100ml少ないパッケージ(1000ml⇒900ml)に変更されました。公式サイトでは「筋肉への負担が軽減」などと本気か冗談かわからないメリットが謳われていますが…。
昔のレシピが使えない
小さいころ、母がよく作ってくれた思い出のチーズケーキがあります。手書きのレシピノートがありますが、クリームチーズを250g(すこし前までの1箱)使うレシピです。今スーパーに並んでいるクリームチーズはどれも200gなので、作るのにとても不便ですし、なんだかすっきりしません。
「#くいもんみんな小さくなってませんか日本」がSNSで話題に
個人消費が低迷するなかで、メーカーは原料や人件費の上昇分を商品価格に直接転嫁せず、価格を据え置いて容量を減らすという、値上げであることが一見してわかりにくい方法をとっているといいます。そうした状況を憂いた「#くいもんみんな小さくなってませんか日本」という切ないタグが、すこし前にネット上で話題になりました。
この現象は日本だけの話ではないようです。イギリスでは縮む、を意味する「shrink」と、「inflation」インフレーションを掛け合わせてシュリンクフレーション(Shrinkflation)と呼び、企業による詐欺的行為だと問題視する声もあります。
(山本)
ヘタ字のコラム
中古の耐用年数は短い、の巻
■■■ 中古車は短い耐用年数で経費にする
たとえば、会社で使う車。これには耐用年数が決まっていて、その年数にわたって購入価格をすこしずつ経費にしていくことになっています。減価償却ですね。
車の耐用年数は6年です。ただし、それは新車の場合。
中古車の場合は、新車からの経過年数を差し引いたのが耐用年数になります。1年落ちなら5年。2年落ちなら4年。あら、そんな単純でいいの? いいんです。細かいところを除けば、おおむねそれでOK。じゃあ、5年落ちなら1年。6年落ち以上なら0年。んっ? 0年で減価償却っていったい?
残念ながらそこはOKではありません。
減価償却というのは複数年にわたって経費処理する手続きのこと。つまり、最低でも2年。1年も0年もない。減価償却のもっとも短い耐用年数は2年なのです。
ということで、車なら10年落ちでも15年落ちでも、どちらも2年にわたって減価償却していくことになるんですね。
■■■ 住宅だって、機械だって同じ
中古の場合、経過年数を差し引いた年数が耐用年数になる。これはなにも車に限ったことではありません。たとえば、中古住宅だって同じです。新築の場合の耐用年数から築年数を差し引いた年数が、中古住宅の耐用年数になります。
もちろん、機械などの設備も同様。新品の耐用年数から経過年数を差し引いて、中古品の耐用年数がでる。機械などは、車や住宅のように登録・登記されていません。つまり、車検証や登記簿に相当するものがない。でも、いつのものかは購入先に聞けばわかるはずだし、現物をよく見れば「〇〇年製」などという表示があるかもしれません。
耐用年数は短いほど、短期間で経費にできる金額が多くなります。すなわち、節税につながる。中古資産を買ったときは、何年経過したものかをしっかりと確認したいですね。
(駿馬)
今月のことば
むろんこれは些細なことですが、些細なことほど重大視すべきものはありません。
──コナン・ドイル「唇の捩じれた男」から
今月のすうじ
70,000か所。ここ2年中国で、習近平国家主席の「重要指令」──きれいなトイレ革命──により改修されたトイレの数。中国に限らず、インドでもトイレ事情が政権の重要課題らしい。国が〝革命〟の指令を出さずとも、快適できれいなトイレが普及した日本はやはり住みやすい?
編集後記
電池の切れた腕時計が実家から沢山出てきました。電池が切れては新しい時計を買っていたようです。捨てるにはもったいない気がしてインターネットで調べてみたら、今は自分で電池交換できる工具が売っているんですね。
もちろん、トライし、無事に交換出来ました!
(田中)