Vol.096 スイッチOTC薬の所得控除

◎今月のことば
「考えすぎると、人間は臆病になる」
映画「コクーン」より

TOPICS

スイッチOTC薬の所得控除

平成29年分(平成30年申告分)から、確定申告の際にセルフメディケーション(自己服薬)推進のための「スイッチOTC 薬控除」を受けられるようになります。

年間のスイッチOTC薬購入額が12,000円を超えるときに、その超える部分の金額(88,000円を上限)を、所得金額から控除できるものです。

そもそもスイッチOTCとは?

OTCは”Over The Counter”の頭文字で、処方箋なしに店頭で購入できる医薬品のことです。

「スイッチOTC」は、もともと処方薬であった薬が一般薬に切り替えられたもので、対象となる薬には「税控除対象」のマークが付されます。

医療費控除との重複適用はできない

注意すべき点として、スイッチOTC薬は医療費控除の対象でもありますが、スイッチOTC薬控除と医療費控除はどちらか一方の選択適用となります。

医療費控除との違いをチェック

医療費控除は、年間の医療費の支払いが10万円(総所得金額200万円未満の人は総所得金額の5%)を超える場合に、その超える部分すべてが所得控除できます。

一方、スイッチOTC 薬控除には所得による計算方法の違いがなく、年間のスイッチOTC薬購入額が12,000円を超える部分が所得控除できますが、控除額には88,000円の上限があります。

念のためレシートは取っておいて

これまで医療費控除を受けられなかった人も、来年から始まるスイッチOTC薬控除は受けられるかもしれません。

いくらになるかわからなくても、ひとまず来年1年間はレシートを取っておいてはいかがでしょう。

(山本)

ヘタ字のコラム

配偶者控除とビール系飲料が焦点、の巻

秋風が吹くようになると、次年度の税制改正の準備がはじまります。2017年度の税制改正での焦点は?

配偶者控除の見直し

専業主婦を優遇している。女性の社会進出をさまたげている。こんな批判がある配偶者控除。見直しは、ず~~と以前からの課題でした。

配偶者控除は、夫が働いて、妻が専業主婦という家庭が当たり前だった時代にできた制度です。でも、以前に比べるとそんな家庭は少なくなりました。共働き家庭のほうが多いいまの時代にそぐわなくなっています。

見直しのキーワードは〝夫婦〟です。配偶者控除をやめて、夫婦であればだれでも受けられる控除(⇒結婚している人が受けられる控除)へ変更する。こんな内容がタタキ台になるようです。

ビール系飲料の酒税の見直し

これまた以前からありました。ビール系飲料の酒税の見直し。ビール、発泡酒、第三のビールの酒税の税率を揃える、というものです。

ビール系飲料の⼩売り価格の差は酒税の差によるところが大です。見直しがされれば、ビールの価格↓、発泡酒の価格↑、第三のビールの価格↑↑になります。

メーカーが税率の低い商品の開発に力をそそぐ⇒味の区別がつなくなる⇒価格の安いほうの売れ行きがよくなる⇒税収が減る⇒困る。その前に税率上げちゃえ。これが政権与党のえらい⼈の野望のようですが・・・、でも、メーカーの反発は、相当強いでしょうね。

(駿馬)

編集後記

何も考えない時間
大学卒業の時、必修でお世話になった禅学科の先生に会い、お礼を述べるとこんなことを言われました。「仏教的に何か言葉をあげるとしたら、一日5分でいいから何も考えない時間を作るといいよ。」タバコを吸われる方は一服が、この時間に当たるかもしれませんね。先月号の瞑想についての記事と重なるかもしれませんが、何も考えない時間を作るのは、働きすぎた頭をクールダウンさせる大事な時間のように思います。(和崎)

◎今月のすうじ
13社に1社。全国の女性社長の割合。東京都だけだとちょっと増えて12社に1社。「女性活躍推進法」が施行され、さまざまな分野で女性の活躍が期待される中、この割合は増えていくのかな。

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